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後輩への仕事の教え方【初めて上司になる方へ】

後輩への仕事の教え方、振り方がわからない方へ

この記事を読んでいる皆さんは、次のような悩みや疑問を持ったことがありませんか?

初めて部下がついたんだけど、仕事の教え方がわからない

仕事を振ってもついつい、イライラしてしまう

この記事ではこういった悩みに答えていきます。

記事を書いている僕は、社会人になって4年目です。しかし、コンサルティングファームで働いていることもあり、早くから新卒の人と働いたり、中途で入ってきた年上の方だけど仕事の上では部下、という形で働いてきました。その経験をもとに解説したいと思います。

それでは、「後輩への仕事の教え方」について解説していきます。

1.後輩への仕事の教え方

初めて部下や後輩ができたときに、まず任されることとしては部下の教育だったり、仕事を教えることだと思います。これって結構難しいですよね。

僕自身、2年目になった時から、新卒の方とプロジェクトを一緒に過ごして、後輩の指導をしながら、自分でも仕事を進め、とても大変だったなと思います。

後輩への指導をしたり、自分が後輩として教えてもらってきた経験の中で、これがポイントなんだろうなと思うことが3つありますので、ご紹介したいと思います。

  1. まずはじっくり与えた仕事の意味を考えさせる
  2. 時間・デッドラインを自分で見積もらせる
  3. 相談にはいつでも乗ってあげる

まずはじっくり与えた仕事の意味を考えさせる

部下に対して初めて仕事を与えた後、まずはその仕事の意味をじっくり考えさせることがポイントだと思います。

なぜかというと、じっくり仕事の意味を考えさせることで、仕事をする上で欠かせない目的思考が身につくからです。

そもそもなぜこの仕事をしているのか、なぜこの仕事が大切なのかを理解して初めて、良い仕事ができますし、自発的に動いて調べ物をする、といった行動につながっていくからなんです。

 

僕自身、1年目の時に、上司にこんなことを言われました。

「このタスクの目的とか、なぜこの仕事をしているか理解してから仕事進めてね!わかるまでじっくり考えてて良いから!」

この言葉を受けて、最初はどういうことだろうなと思って、あまり深く考えずに仕事をしていました。しかし、深く考えないまました仕事は、プロジェクトや全体の方向性と全く整合性が取れていなかったですし、目的に沿った仕事にもなっていませんでした。上司にも、「この仕事の目的は何?」と聞かれて、全く答えられませんでした。

 

仕事の目的やゴールが見えてないと、良い仕事はできないなと実感した瞬間でした。確かに、その上司は、常にこのプロジェクトはお客さんにとってどんな意味があるのか、この仕事は何をゴールにしているのか、ということに対して、全て答えを持ってしっかり説明できていました。そのとき、すごいなぁと思ったと同時にこうなりたいと思ったものです。

 

確かに、部下ができて仕事を振るとなると、与えた仕事がいつ終わるのか、仕事の質が低い、ミスをさせないようにするにはどうしたら良いだろう、とか気がかりなことが多いと思います。しかし、そこはグッとこらえて、まずは、しっかり自分で考えさせることをしてみてはいかがでしょうか。

 

 

時間・デッドラインを自分で見積もらせる

2つ目は、時間・デッドラインを後輩や部下に自分で見積もらせることです。仕事をしたときに、なんとなく期限を与えると、全く進捗しないことがあります。社会人になってすぐの方や、若手の社員はなかなか自分でデッドラインを決めて、仕事をすることが難しいのかなと思います。

でも、将来的にはその若手社員や新入社員もいずれは部下を持っていくわけです。将来的には、仕事を振り、部下が仕事を終えるのに、どれくらいの時間がかかるかを大体見通した上で仕事を振らなければなりません。

そうしないと、期限ギリギリになって、まだ仕事が終わってない、必要な品質で仕事ができていないということになり、関係部署やお客さんに迷惑をかけることになるわけです。

この仕事を作業管理する力をできるだけ早いうちからつけさせるためにも、自分で作業時間とデッドラインを見積もらせてそれ通りに終えるように鍛えないといけないですよね。

 

だから、上司であるあなたが、部下に対しては「まずはこの仕事を終えるために必要なタスクとデッドラインを決めてくれる?まずは、その作業設計ができたら確認しよう!」と、仕事を振るときに依頼する必要があります。

もちろん最初から、制度の高い時間の見積もりはできませんが、それを何度も何度もすることで、部下や後輩は確実に成長していくでしょう。

 

実際に僕自身、上司から毎回この「仕事は何時に終わる?」と、仕事を振られるたびに聞かれていました。そこでは、多分3時間後くらいですかね、とか、明日のお昼までには終わらせます、と答えていました。

そのときに、「多分そんな時間かからないから2時間でやってね」と言われたり、「もう少し時間かかると思うから、明日の夕方までで良いよ」というコミュニケーションをしていただいていました。

約束したからには絶対仕事の時間を守らなければという責任感も出てきましたし、自分の仕事のスピードも大体わかるようになっていきました。最終的には、仕事を振られるときにこちらから、何時までに終わらします、と言えるようになり、どんどん自分で仕事を進めていけるようになりました。このときに、作業時間を見積もる力が鍛えられたように思います。

ぜひ、部下に作業時間を自分で計算させて、作業管理の力を鍛えるように指導してほしいなと思います。

 

相談にはいつでも乗ってあげる

3つ目のポイントは、部下や後輩の相談には、いつでものってあげることです。

なぜかというと、やはり上司の役割は部下を育てて、少しでも早く一人前にしてあげることだと思います。部下が成長するには、上司と話をしてフィードバックをもらって日々改善したり、仕事をする上でのマインドセットを高めていくことが必要です。

 

 

僕自身の経験として、すごく上司に成長させてもらいましたが、それはいつでも相談して良いという上司だったからだと思っています。

僕が仕事の目的がわからないときに「すみません、考えても目的がわかりません」といえば、「しょうがないなぁ〜これは・・・」という感じで、なんだかんだ教えてくれました。また、仕事をしている中で悩んだときにも、少しの時間しか取れなかったとしても、その場で相談に乗ってくれたり、ディスカッションをしてくれました。

悩んだときにすぐに相談に乗ってくれたことで、すぐに吸収できて、そう考えればいいんだ!という気づきを毎日毎日得られたので、すぐに成長してコツをつかめたように思います。

 

確かに、たくさん相談されたら自分の時間が取られるし困るなぁ、というのもよく分かります。でも、最初に時間をかけて指導したり、相談に乗っておく方が成長が早いですし、その後部下や後輩は自分で仕事を進められるようになるので、結果的に自分の時間が確保されるはずです。

 

そして、できることなら、その相談を受けたタイミングで、相手にうまく質問をして考えさせることができれば、さらに良いと思います。「それってどういうこと?」、「こういう風に考えたらどうなるかな?」というように質問することで、考えさせることができますよね。

そうすることで、部下も答えをただ聞いて言われた通りにしようという発想ではなくて、そういう視点が必要なんだ!とか、こうやって考えるんだ!ということがわかります。

 

また、メモをしっかり取らせることも大切です。メモについては別記事に書いているので、参考にしてほしいと思いますが、自分が教えたことでポイントになることは、「これメモとっておいてね!次から自分で気づけると良いから復習してね!」というように声をかけてあげましょう。

すると、今回アドバイスしたことから学んで、別の問題を解決したり、自分だけで解決できるようになるはずです。

 

2.後輩への指導をするための心構え

後輩への指導をすることは、みなさんがひとつ成長する大きなチャンスです。成長するために必要なポイントである「後輩への指導をするための心構え」について、解説しておこうと思います。ポイントは大きく2つあります。

  1. 我慢強くなる
  2. 部下や後輩の仕事に責任感を持つ

我慢強くなる

仕事を振るということはとてもストレスですよね。本当は、自分がした方が早いことも、部下や後輩に仕事振ることがあると思います。そんな時って、きっと「なんで自分のように出来なんだろう」、「自分がやればもっと早く終わるのに」とついつい思ってしまいます。

 

僕自身も、仕事を後輩にお願いしたときに、「おそいなぁ」と思うことがあり、結構ストレスになっていました。でも、そんなとき上司に言われた言葉は、「お前もそうだっただろう」というものでした。

確かに、自分も入社した時は本当に仕事が遅かったですし、自分なりにできたと思った仕事でも、上司の目から見ればまだまだ粗くて、なんども指導されたなと思い出しました。

 

みなさんも、ついつい自分が入社した頃や、あまり仕事に慣れていなかった時のことは忘れてしまいます。でも、部下や後輩と接する時は、当時の気持ちを思い出して、グッと我慢して、後輩の仕事を見届ける我慢強さを持ってみてはいかかでしょうか。

 

部下や後輩の仕事に責任を持つ

2つ目の心構えとしては、部下や後輩の仕事に責任感を持つことです。すごく当たり前に思いますが、本当に大切だと思います。

なぜかというと、ついつい忙しかったりすると、仕事を振った後はあいつの仕事、と思ってしまって、できていないときに怒ってしまったり、間に合わないときに部下や後輩のせいにしてしまうことがあるからです。

 

でもよく考えると、チームで仕事を成し遂げるために、上司や部下に必要なタスクが分担されているんですよね。そうすると、最終的な責任は上司にあると僕は考えています。

僕自身、プロジェクトのスタッフ全員をまとめて、作業分担をしてプロジェクトを進めていく役職を担うようになり、部下の仕事は絶対に最後は巻きとる、という覚悟で仕事をしていました。そのため、仕事は自分が徹夜すれば回収できる量しか、部下には降らないようにしていました。

このやり方が良いのか悪いのかわかりませんが、自分の上司も同じようにしてくれていましたし、僕がエクセルで分析をしている時ににどうしてもうまくいかず、徹夜になりそうな時も、朝まで一緒に仕事をしてくれました。

 

確かに上司としてここまでやるのは大変かもしれませんが、やりきることで部下や後輩は間違いなく成長しますし、なにより自分への信頼を得ることにもつながります。結果として、将来的には良いチームができて生産性も高くなっていくはずです。

 

部下や後輩の仕事に対して責任を持って最後までフォローしたり、やりきる姿勢を身につけることが、部下や後輩を育てる上で必要な心構えになるはずです。

3.まとめ

記事で解説してきたことを最後にまとめておきます。

・後輩への仕事の教え方

・まずはじっくり与えた仕事の意味を考えさせる
・時間・デッドラインを自分で見積もらせる
・相談にはいつでも乗ってあげる

・後輩への指導をするための心構え

・我慢強くなる
・部下や後輩の仕事に責任感を持つ