イチロー選手を愛している、尊敬している、スゴさを知りたい方へ
この記事を読んでいる皆さんは、次のような疑問を持ったことがありませんか?
イチロー選手ってどれだけすごいの?
何がすごいの?
なぜこれほどまでに愛され、尊敬されてきたの?
このような疑問を僕なりに考えたのでその思いを書いていきたいと思います。
1. イチロー選手の引退について僕が取り上げた理由
マリナーズのイチロー選手が2019年3月21日にプロ野球選手としての人生にピリオドを打ちました。
この日は東京ドームで行われたアスレチックスとの開幕戦でした。イチロー選手は9番ライトで出場しましたが、4打数ノーヒットで8回裏に守備に交代。
これが、イチロー選手最後の試合です。
その試合後、会見が設定され引退発表となりました。そのあたりの詳細は別記事に譲るとしますが、なぜ僕がイチロー選手の引退を取り上げたのかについて簡単に解説しておきますと、
- 言動が異常なまでにすばらしいから
- 自分の哲学が確立されているから
- プロ意識を感じるから
- 単純に大好きだから
僕はイチロー選手の会見やインタビィー、特集がとても大好きなんです。そこで語られる哲学、考え方がとても面白いですし、勉強になりますし、あの独特の雰囲気がなんとも言えないくらい好きなんです。
- 【全編】イチロー選手が引退会見「後悔などあろうはずがない」ーTHE PAGEより引用
- プロフェッショナル仕事の流儀より
イチロー選手が口を開くと独特の雰囲気ができあがると思いませんか?あの何とも言えない、張り詰めたような雰囲気と納得感を生む空気。本当にかっこいいなと思います。
そんなイチロー選手が引退された今だからこそ自分としても、なぜこれほどまでにイチロー選手は人を魅了するのか、ということについて言語化しておかなければ一生後悔する!そんな思いでこの記事を書くことを決意をしました。
2. なぜイチロー選手が人を魅了し、愛され、尊敬されるのか
イチロー選手が人を魅了し愛され尊敬された理由は大きく3つあるんじゃないかと思っています。それは、
- 圧倒的な実績
- 圧倒的な突き詰める力
- 圧倒的な言語化能力
圧倒的な実績
イチロー選手が人を魅了し愛され尊敬される1つ目の理由は圧倒的な実績にあると思います。
まずはイチロー選手がどれほどまでにすごい選手だったのかをみていきましょう。
1973年生まれ44歳(2018年3月現在)のイチロー選手。1992年から2000年までをオリックスで過ごし、その後メジャー移籍を果たしました。実績の一部を簡単に下記へまとめておきます。
- 1994年(プロ3年目)から2000年までに7年連続首位打
- 2001年(メジャー1年目)にはシーズン242安打で、新人最多安打のメジャー記録を90年ぶりに更新
- 2004年には、シーズン最多安打記録を84年ぶりに破ることとなる262安打を放ちました
- 2009年には、メジャー1年目から9年連続で200本安打を放ち108年ぶりに記録を更新
こだけでも十分すごいのですが、他にもゴールデングラブ賞、盗塁王、新人王など数多くの記録を樹立してきました。
そして何より個人的に、アメリカ人にイチロー選手のすごさを知らしめたプレーの一つが、2001年4月11日のメジャー1年目の対オークランド・アスレチックス戦で見せたレーザービームだと思っています。本当にすごすぎる・・
これほどまでの圧倒的な実績があるから、人は信頼し、尊敬し、憧れを抱くのではないかと思います。簡単に言えることではないですが、人を語るのはやはりその人の実績なんだと僕は思います。
社会人でもなんにしても人から尊敬されるのはもちろん性格や言動にあると思いますが、それに加えて圧倒的な実績を作ること。これが何よりも大切なんだと思います。
人は実績を見て判断することが多分にあると思います。いくら人柄が良くてもあの人に仕事を任せよう!となるタイミングでは、スキルや経験が判断材料になりますよね。そしてそのスキルや経験を証明するのは、「何をしてきましたか?」ということです。
会社員であるとなかなか実績を作る機会がないかもしれません。でも、残酷なまでに実績を問われるのです。僕たちができることはチャレンジして、手をあげ実績を作ること。社会人としてかけあげあっていくにはこれしかないのかもしれませんね。
圧倒的な突き詰める力
イチロー選手が人を魅了し愛され尊敬される2つ目の理由は圧倒的な突き詰める力にあると思っています。圧倒的な実績を達成していたイチロー選手のコアになる部分ではないかと僕は考えています。
引退会見で次のようにお話をされていました。
生き様というのは僕にはよくわからないですけど、生き方と考えれば、さきほどもお話しましたけれども、人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。
あくまで測りは自分の中にある。それで自分なりにその測りを使いながら、自分の限界を見ながらちょっと超えていくということを繰り返していく。そうすると、いつの間にかこんな自分になっているんだという状態になって。
だから少しずつの積み重ねが、それでしか自分を超えていけないと思うんですよね。一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて、それは続けられないと僕は考えているので。地道に進むしかない。進むというか、進むだけではないですね。後退もしながら、あるときは後退しかしない時期もあると思うので。でも、自分がやると決めたことを信じてやっていく。
でも、それが正解とは限らないわけですよね。間違ったことを続けてしまっていることもあるんですけど。でも、そうやって遠回りをすることでしか本当の自分に出会えないというか、そんな気がしているので。そうやって自分なりに重ねてきたことを、今日のゲーム後のファンの方の気持ちですよね。ひょっとしたらそんなところを見ていただいていたのかなと。それはうれしかったです。そうであればうれしいし、そうじゃなくてもうれしいです。あれは。 (ー引退会見より引用)
ここからわかること、それは、自分の限界を少しずつ越えるために地道に努力を惜しまないこと、そして、自分で決めたことを必ずやりきることです。
これはどんなことにでも共通することだと思いますが、イチロー選手のスゴさは自分の実力とその限界を少し超えたところを客観的に分析できている点が何よりすごいです。
なぜそんなことができるのか?と考えてみると、日々限界レベルでプレーしているということではないかと思います。
常に最高のパフォーマンスを出すために練習し、試合に挑み全力でプレーをする。これを続けていることで、自分の状態、実力に対しての感度が高まっていることだと思います。
じゃあ会社員の我々は本来どうあるべきなのか?と考えてみると、日々の仕事を全力で取り組み、今日自分はどんな価値が出せたのか?と問い続けることにあると思います。
そうすることで、自分ができないこと、自分ができること、限界がどこにあるのかを見極めることができるはずです。
そこで見極めた限界の中で、もっと良い仕事をするにはどうするのか?もっと自分の仕事の価値を上げるには何が足りないのか?ということを見極め、何をすべきかを明確にする。そして、決めたことをやり遂げる。これに尽きるのではないでしょうか。
イチロー選手の努力の姿が高みに行けることを証明してくれていると思います。正しく自分の課題を認識し、努力し決めたことをやり続ける。そうすることで、結果的には高みに登れる。これが真理なのではと思います。
関連記事:努力が継続できない理由と、継続するための3つのコツ
圧倒的な言語化能力
イチロー選手が人を魅了し愛され尊敬される3つ目の理由は圧倒的な言語化能力にあると思っています。
引退会見で次のようにお話をされていました。
“他人より頑張ったということはとても言えないですけど、自分なりに頑張ってきたとははっきりと言えるので。これを重ねてきて、重ねることでしか後悔を生まないということはできないのではないかなと思います。ー引退会見より引用”
このコメントからも分かるように、イチロー選手は自分と向き合い続けているのがわかります。自分が納得し、後悔しないとこまで突き詰めるのって本当に強い精神力がいると思うんですよね。
ここまででいいかな、ここまでやったら大丈夫だろう、そう思ってしまうのが人間なんだと思っていましたが、イチロー選手を見ているとそれがまだまだ突き詰められている状態ではないんだなと感じます。
実際の仕事ではどこまでやるのか?ということについては自分次第です。でも自分の仕事に誇りを持ち、自身の目指す姿を体現するためにやりきること。このマインドがとても大切なのではないかと思います。
さらに言語化されている様子をご紹介したいと思います。2つほど引退会見のコメントを見てみましょう。
“ただ、子供の頃からプロ野球選手になることが夢で、それが叶って。最初の2年、18、19の頃は1軍に行ったり来たり。「行ったり来たり」っておかしい? 行ったり、行かなかったり? 行ったり来たりっていつも行ってるみたいだね。1軍に行ったり、2軍に行ったり。そうか、これが正しいか。そういう状態でやっている野球はけっこう楽しかったんですよ。
1994年、3年目ですね。仰木監督と出会って、レギュラーで初めて使っていただいたわけですけども。この年までですね、楽しかったのは。あとはその頃から急激に番付を上げられちゃって、それはしんどかったです。やっぱり力以上の評価をされるというのはとても苦しいですよね。だから、そこからは純粋に楽しいなんていうのは、やりがいがあって達成感を味わうこと、満足感を味わうことはたくさんありました。じゃあ、楽しいかというとそれとは違うんですよね。 ー引退会見より引用
──野球の魅力はどんなものでしょうか。また、イチロー選手がいない野球をどう楽しめばいいでしょうか。
団体競技なんですけど、個人競技というところですかね。これが野球の面白いところだと思います。チームが勝てばそれでいいかというと、全然そんなことはないですよね。個人として結果を残さないと、生きていくことはできないですよね。
本来はチームとして勝っていればいいかというと、チームとしてのクオリティは高いのでそれでいいかというと、決してそうではない。その厳しさが面白いところかなと。面白いというか、魅力であることは間違いないですね。あとは同じ瞬間がない。必ずどの瞬間も違うということ。これは飽きがこないですよね ー引退会見より引用
1つ目のコメントが、野球の楽しさについて自分の理解、定義を説明しており、2つ目が野球の魅力について語っているものです。
ここから分かるように、イチロー選手は自分のなかで、「楽しいとはなにか」、「野球とは何か」について言語化されていることが分かると思います。
このように言語化されている様子は、インタビュー会見からもひしひしと伝わってきますよね。
イチロー選手の会見の節々に見られるのが、質問を聞かれてから答えるまでに間があること。これが、言語化を大切にしていることを象徴していると僕は考えています。
自分の考えを正しい表現で伝えたい。正しい言葉で表現したいという思いがあることが見えますよね。
以前見た番組か記事かは忘れましたが、なぜイチロー選手は通訳を使い続けるのか?という質問に対して
「自分の考えや言葉を正確に伝えたいから」
と仰っていました。この言葉通り、言葉に対してこだわりを見せ自分の考えを常に言語化している。
この姿勢こそが凄みがあり、独特の雰囲気を持つことになるのでしょう。
ビジネスマンである我々もこれは見習うべき習慣だと思います。
自分の中で、あらゆるものを言語化して定義していくこと。
例えば、幸せとは何か?成功とは何か?生きるとは?学習するとは?楽しいとは?
仕事とは?良い仕事と悪い仕事の違いは?などなど、キリがないかもしれませんが、
一つ一つを言語化する習慣を持つことは大切だと思います。
そうすることで、マインドセットとして独自の哲学が生まれること、仕事に対しての誇りを持てること、スキル的には考える力が身につくこと、人に伝える力がつくことなどメリットはたくさんあります。
そして「独特の間」これを作り上げることで、相手をぐっと惹きつけることにつながりますよね。会議の中でも言葉を丁寧に伝えることでの説得力が上がることは間違いありません。
そして、この全ての根底にあるのが言語化のスキルだと思います。みなさんもイチロー選手のように言語化にこだわってみてほしいと思います。
関連記事:上手く話すために、コンサルが使っているたった一つの方法
関連記事:仕事で成長するためには振り返りが大切です
3. イチロー選手の引退会見を見たまとめ
イチロー選手の会見をみて僕が思うことは
- やっぱりかっこいいということ。
- 実績が全てを作るということ。
- 実績を作るためには、自分の限界をさらに越えるために地道な努力を重ねること。
- 成功は自分が定義するものではないということ
- 言葉を大切にするということ
- 毎日の積み重ねが大きな未来を作るということ
イチロー選手の考え方言葉に触れることは自分を磨くことになると思いますし、みなさんにも体験してほしいなと思います。
殴り書きのような記事になってしまいましたがここまで読んでいただきありがとうございました。