社内政治ができない、社内政治は悪だと思っている方へ
この記事を読んでいるあなたはこんなこと考えたことありませんか?
社内政治なんてうまくできないし・・・
社内政治なんてカッコ悪い・・・
この記事ではこういった価値観を変えたいと思っています。
記事を書いている僕は、新卒でコンサルティングファームに入社しました。風通しが良いと言われる、コンサルティングファームでも世間一般のイメージ通りの社内政治は存在します。
でも、会社を変えたり、人を動かす時こそ、そうした力って本当に必要なスキルなんです。
今回は、社内政治が悪いとかまだ言ってるの?もう古いよ。という話をしたいと思います。
1.社内政治ができない理由
まずは社内政治ができない理由について思うことを書いておきます。社内政治ができない理由は、社内政治が悪いものだと思っている、からだと僕は思っています。
昔は、社内政治といえば、出世のために相手を蹴落とす、自分の責任をうまく部下になすりつける。まさに、半沢直樹の世界の話でしたよね。あの話も、当時は本当らしいのですが。
でももう少し考えてみると、社内政治って相手にしてほしい行動を取ってもらうように、「人を動かす」ことですよね?
それを、自分の都合の良いように使うから印象が悪いだけであって、「人を動かすスキル」として捉えれば、見方が変わりませんか?僕の思う社内政治の力は、「人を動かすスキル」なんです。
多くの人は、人を動かすスキルは良しとしていると思います。
実際に、「人を動かす」や「影響力の武器」の本がバカ売れしていますよね。
つまり、みーんな人を動かすスキルは大好きなんですよね。
でも、それを社内政治と呼んだ瞬間、なにやらくらい悪いものになる。
それって、なんか自分がよくわからないし、知らないから悪いことって決めつけてませんか?まぁ少し前の「ビットコインやってる人は怪しい」ということに近いのかなと。
だから、社内政治が悪であるイメージを持たないこと、それって使い方が悪いだけで、そのスキル自体には価値があるということを理解することが大切です。
2.社内政治は、人を動かして会社をよくする力である
社内政治は、個人的な見解かもしれませんが、人を動かして会社をよくする力なんですよね。だから、いわゆる社内政治的な力を活用して、会社として成し遂げないといけないことに人を巻き込んで、進めていくことがとても大切なんです。
社内政治の力ってどんなものか?と言うことを考えると
- 人間関係を見抜く力
- 可愛がられる力
- 周囲への影響力
の3つがあるんじゃないかと思っています。
人間関係を見抜く力
社内政治が上手い人って、
- 人間関係にめちゃくちゃ詳しうい
- あの上司とあの上司の仲があまり良くないとか知ってる
- あの人はこんな思惑で会議に出ていたということがわかる
これって見方を変えると、組織の中で発言力がある人が誰かを特定することができる、つまり会社を変えていく中で、うまく巻き込みうまく活用すべき人がすぐにわかるということです。
これは組織変革にとってもリーダーにとってもとても重要な能力です。なぜなら、変革は絶対に一人ではできないからです。
変革やチームを変えていくときには、誰がキーパーソンで誰をうまく巻き込み行動してもらうかがとても大切になります。これができなければ、変革は失敗していくことが、ジョン・P・コッターも言っています。(企業変革力:ジョン・P・コッター)
可愛がられる力
2つ目の力は、社内政治が上手い人は可愛がられる力が高いと思っています。
例えば、上司に対し素直に行動して、信頼をつかんでいく力が高いです。それが、悪い意味では自分の評価だけを上げるように使われてしまっていることがとても残念ですが。
ただ、結果的にあいつに任しておけば大丈夫、あいつはしっかりやっているというイメージを作るのがとても上手いように思います。
このスキルを、うまく活用することができれば、「お前がやるなら協力してやるよ」と言う形で、自身がリーダーとして変革や何かに取り組むときに応援してくれる人が多い環境が出来上がります。
上司から可愛がられ、慕われる力があれば、会社を動かしていくことができるはずです。
周囲への影響力
3つ目は、社内政治が上手い人は周囲への影響力を持っている場合が多いと思います。
例えば、会議で発言するとそっちの方向に決定が引っ張られたりすることは誰もが経験したことあるんじゃないでしょうか。
とくに、影響力に関しては比較的役職が上の方が持っているイメージですね。
でもこの影響力をもつために、仕事で成果を出し実績を作っていくことが必要になります。この人たちが、その自分の努力や頑張りで得た力を企業のために使うと大きな変化が生み出せるはずなんです。
3.社内政治のイメージを払拭するダークサイドスキル
ここでは社内政治が悪というイメージを、人を動かすための必須スキルのイメージに変えるために、「ダークサイド・スキル」について解説したいと思います。今日からみなさんも、ダークサイド・スキルを身につけましょう。
そもそも、この本の名前のセンス良すぎませんか?ダークサイド・スキル。センスありすぎなこの本を紹介していきますね。
著者について
この本の著者は、木村尚敬さんです。木村さんは
慶應義塾大学法学部卒。ベンチャー企業経営の後、日本NCR、タワーズベリン、ADRにおいて、事業戦略策定や経営管理体制の構築などの案件に従事。経営共創基盤参画後は、製造業を中心に前者経営改革や事業強化など様々なステージにおける戦略策定と実行支援を推進。レスター大学経営大学院修士(MBA)、ランサクター大学経営大学院修士(MSc in Finance)、ハーバードビジネススクール(AMP)―出所:ダークサイドスキル
という素晴らしい経歴を持っている方ですね。戦略と全社経営改革のプロといった感じですね。
おそらく、経営共創基盤でも全社構造改革などを推進しておられることでしょう。
この本はかなり信頼できると思います。
本の概要
この本では、本当に戦えるリーダーになるための7つの裏技として、ダークサイド・スキルを提唱しています。
いまのビジネスの世界は、変化のスピードも激しく、不確実性が高い世の中と言われていますよね。その世界で企業が行うことは、改善から、改革に変化してきました。
改善の時代では、エリートコースといえば、資料作成や論理的に考える力が高い社員が出世し、管理職になり現場の改善をしていくという流れでした。
しかし、そのエリートコースを進んできたエリートは、会社を大きく変える変革において必要なリーダーシップの力を伸ばすタイミングがないまま、今の会社を変えなければと躍起になっています。
でも、当然難しいですよね。現場を巻き込み、ミドルマネジメントを動かし、会社を変えていく、そんなリーダーシップを求められてこなかったのですから。
この本では、
論理的に考える力、財務会計の知識、プレゼンテーション力、資料作成スキルをブライトサイド・スキルとよび、人や組織に影響を与え動かす力、場の空気を制する力、人をうまく見極める力、厳しい意思決定を行う力などをダークサイド・スキルとして紹介しています。
今求められているダークサイドスキルを身につけていきましょう。ではみていきましょう。
4.7つのダークサイド・スキル
この本で紹介されている7つのダークサイド・スキルをみていきましょう。
1.思うように上司を操れ
2.KYなやつを優先しろ
3.使えるやつを手なずけろ
4.堂々と嫌われろ
5.煩悩に溺れず、欲に溺れろ
6.踏み絵から逃げるな
7.部下に使われて、使いこなせ
(出所:ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技 | 木村 尚敬)
この中で、特に個人的に大切だと思ったスキルを3つご紹介しますね。他は、ぜひご自身の目で読んでみてくださいね。
思うように上司を操れ
1つ目のスキルは、思うように上司を操れと言うことです。
意思決定をするときには、部長やその上の役員は実際の情報のうち4〜5割ほどしか見えていない。
そのため、ミドルマネジメントである課長などから上がってきた情報を信じて意思決定をするしかない
この構造を利用して、上司をうまく操るそのためには、自分のためや人を陥れる、CNDではなくて、前向きな会社や事業に貢献するCNDである。
・C:調整
・N:根回し
・D:段取り
この3つをうまく活用することが、リーダーにとっては大切なんです。
ここでのポイントは、保身のためにCNDをつかってはいけない。本物のダークサイド・スキルとは、付加価値を生むため、会社をよくするためには積極的にCNDを使って、上司を使い倒していくことが必要なんです。
具体的ににどうするの?と言うこともこの本には実際の例を使って書いてあるので、詳細は確認してみてくださいね。
使えるやつを手なずけろ
2つ目に大事だと思ったスキルは、使えるやつを手なずけろ、と言うことです。
このスキルの意味は、「一人で全てのことはできないので、自分にない能力を持っている人を認め、引き上げる」ことです。
これは本当に大切です。1つの会社に属して役職が上がっていくと、プライドもできますし、知らないことがあってはいけない、と言うような錯覚に陥るかもしれません。
しかし、チームとして機能させるためには、自分ができないことはできる人をうまく活用することで補っていくしかありません。
そこで、社内の他部門の人、社外の人などどれだけつながりがありますか?困ったときに助けてくれる人はいますか?
絶対に自分一人で成し遂げることはできないので、協力してチームを築くことが大切です。
そのための方法がこの本には書かれているので、チームアップで悩んでいる方は必読です。
堂々と嫌われろ
3つめに大切だと思ったスキルは、堂々と嫌われろということです。
誰しも嫌われたくないという思いがありますよね。でも何かしらの意思決定をすることは、誰かに嫌われる可能性があると言うことです。
正しい判断をしたとしても、抵抗勢力は出てくるものです。
例えば、営業の日報の報告の仕方を変える、予算の作り方を変えるということを決めると、これまでのやり方を変えたくない人から必ず反対が出てくるはずです。
でもこの抵抗って「先送りにしてほしい」というのが本音なんですよね。
これを先延ばしにしてしまうと、後々問題が大きくなってから対応することになり、ときすでに遅しってことになっちゃいます。
だらか、嫌われてもいいので正しい判断をすることって大切だと思います。
具体的にどんなアクションをしたら良いの?ということに関しては、ぜひ中身を読んでみてください。
間違いなくハッと気づくこともありますし、今身につけておかないときっと将来困ることになるとおもいます。
5.ダークサイド・スキルを磨くには
他にも、ダークサイドスキルそのものを磨く方法について、この本に書いてありますが、ここではテーマだけ紹介しておきます。
- いつでも戦える姿勢を整える
- 人を操る3つの力
- ブレないリーダーになるために
この3つの内容が書いてあります。気になりますねぇ。でもぜひ自分の目で読んでみてください。
ダークサイド・スキルは使い方を間違えると良からぬ方向に行く可能性も多分にあります、と本にも書いてあるので、そんなリスクを取らないためにもよく理解してほしいので、ダークサイド・スキルを磨くポイントも絶対読んでみてください。
そもそも社内政治をするには頭の使い方、自身のスキルを磨いて周りを納得させる方が早いという考えを私はもおっています。
そんな頭の使い方を学ぶにはこちらで頭の使い方を学びましょう
6.まとめ
ここまでみてきたように、社内政治がうまい人が持つ力は、会社を大きく変化させるための大きな力なんです。
社内政治なんてダサい、かっこ悪い、と思っている人はそれでも構いませんが、社内政治をうまく行える力は認めそこはしっかりと学ぶべきです。
この力をイメージだけで悪いもの、僕はしたくない、と思っている人はリーダーになることが難しいと思います。リーダーじゃなくても、個人のチャレンジを成功させることが難しいと思います。
今の会社には、論理的に考えるスキルや、資料作成のスキルなどが高い人は昔よりも多く増えているのが実態です。
それでも会社が大きく変化していくことは難しい。
それはなぜでしょうか?
それは、リーダーに必要な人を巻き込む力が足りていないからなんです。
そんな力をつけるためにも最高の本を紹介しているのでこちらの記事もお読みください