今、経営コンサルティングの業界は非常に景気が良く、人手不足も露呈しています。また、就職希望ランキングでマッキンゼーやBCGが上位にくるなど、学生にも非常に人気のある業界になっていると思います。
この記事を見られている方は、
・外資系コンサルティング業界ってどうなの?
・激務、給料良い、成長しそう、などのイメージはあるものの、実際の働き方ってどうなの?
・家庭と仕事両立できるの?
といったことを考えたことありませんか?
本記事ではこういった疑問に答えます。
記事を書いている僕は、新卒でコンサルティングファーム入社しました。
また、転職して別のコンサルティングファームにも入社し、現在までで3年半、コンサルタントとして働いてきました。
この記事では、そんな経験をもとにコンサルタントになるには?ということについて、解説していきたいと思います。
コンサルティング業界ってどうなんだろう?転職した後、本当に自分の望んでいる生活できるかな?と思っている方には、ぜひ読んでいただきたいと思います。
それでは、「外資系コンサルタントに転職する前に考えるべき3つのこと」について解説していきます。
1.外資系コンサルタントに転職する前に考えるべき3つのこと
コンサルタントに転職する前に考えるべき3つのことは、次の3つです。
- ワークライフバランスを考える
- 将来成し遂げたいことを考える
- 自分の強みを考える
外資系コンサルになる前に:ワークライフバランスを考える
コンサルタントに転職する前に考えるべきことの1つ目は、ワークライフバランスを重視するかどうかです。
外資系コンサルは忙しい
コンサルティング業界は、働き方改革の流れもあり、数年前とは比較して、非常にワークライフバランスは取りやすい環境になってきています。
とはいえ、まだまだ毎日18時に変えることは難しいのが実態です。
コンサルティング業界は激務、徹夜の代名詞のようになっていますが、時間だけで見ればそうかもしれません。
確かに、私も、どうしても徹夜しなければ終わらない仕事があったりもしました。
外資系コンサルは結果へのコミットが求められる
それをネガティブに捉えるか、ポジティブに捉えるかはみなさん次第かと思います。
プロフェッショナルとして働く限り、仕事に対してのコミットし、クライアントに対して価値のある仕事をすることが当然です。
必要であれば時間がかかっても仕方ないですし、徹夜してもそれがやらねばならないことであれば、コミットすることが絶対だと思って仕事をしているので、私の場合は、夜遅くなっても苦ではありません。
先ほども述べましたが、昨今言われている働き方改革はや女性の社会進出の拡大を背景に、働き方改善の波はコンサルティング会社も波及しています。
外資系コンサルの働き方は変わりつつある
その中で、短い時間で、アウトプットの質を落とさずコンサルティングサービスを提供していくことに、各ファーム思考錯誤している道中にあります。
例えば、あるファームでは、プロジェクトごとにプロジェクトメンバーの働き方のルールを決め、早く帰らないといけない人がいる場合は、その前提で、チームのグラウンドルールを作ったりすることなども行なっています。
別のファームでも、新卒は月の残業時間に規制を設け(確か60時間程度です)、それを超えるとマネージャーにアラートが立ち、労働時間の短縮が求められています。私自身も、上司とアウトプットイメージを握り、家族と食事を取った後に、家で数時間仕事をしたり、早朝にスタッフの仕事をチェックしたりすることで、18時に帰るような生活を確立していました。
このように比較的改善されている面と、成果に対してコミットし、しっかり働かなければならない状態が混在しているのが、今のコンサルティング業界かなと思います。
このような、生活をしても本当に良いのか、自分にとって家族との時間や、プライベートの時間をどの程度重視していくのか。しっかり考えた上で、決める必要があります。
外資系コンサルになる前に:将来成し遂げたいことを考える
コンサルティング業界に転職する前に考えるべきことの2つ目は、コンサルティングファームで働くことが、将来成し遂げたいことに近づくことになるのかどうか、ということです。
例えば起業したい、マーケティングのプロになりたい、と思っている場合、本当にコンサルティングファームが適しているのか、ということをしっかりと考えてほしいと思います。
コンサルティング業界はよく、多様な業界を経験できる、そして、非常に高い水準の仕事が求められるため成長が早いと言われています。
これは紛れも無い事実ですが、現在のコンサルティング業界を鑑みると、ファームによっては、多様な業界を経験するという点で難しさがあるように思います。ファームごとに特色があるので、もう少し具体的に説明していきますね。
戦略コンサルティングファーム(McKinsey, BCG, Bainなど)
戦略コンサルティングファームは少数精鋭で、様々な業界のプロジェクトにアサインされやすいファームです。
しかし、BCGに代表されるように、次第に実行支援の領域まで、コンサルティング領域を広げ人員を拡大してきています。
この結果、やはり組織が大きくなるとビジネス効率性の観点から、インダストリーで組織を区切っていくことは避けられない流れです。
新卒で入る場合は比較的多様な業界を経験できますが、中途で入社される場合は特定の業界に絞られる可能性が高いのでは無いでしょうか。
総合コンサルティンフファーム(Accenture, Deloitte, PwC, KPMG, EY, など)
総合コンサルティングファームは、非常に規模が多く2,000人を超えるファームも存在しており、組織が業界とサービスに分かれています。
業界で言えば、自動車、消費財、メディア、ライフサイエンスなどに分かれており、サービスでは、サプライチェーン、M&Aなどに分かれており、組織の中での役割分担が明確になっています。
結果として、各ユニットは優秀な人材を確保したいという力学が働くため、新卒でも優秀であればあるほど特定の業界に囲われてしまいます。(もちろん、しっかりと主張し多様な業界を経験する権利は守られています)。
中途では、特定のユニットでの採用がほとんどですので、業界は絞られるでしょう。
このように、ファームによっても経験できる仕事が変わってきますし、プロジェクトもクライアントの要望次第でもあるので、マーケティング案件ばかり経験できるわけでもないので、自分が将来何をしたいのか?ということを、しっかり考え抜いてほしいと思います。
ご参考:ケース面接対策講座
外資系コンサルになる前に:自分の強みを考える
コンサルティング業界に転職する前に考えるべきことの3つ目は、自分の強みを明確にしておくということです。
外資コンサルとの相性が大切
コンサルティング業界は働き方のお作法も多いですし、非常に特殊な働き方をしていると思います(異常なまでの資料へのこだわりなど)。
結果として、優秀でも働き方や考え方に合う人と合わない人が出てくるのも事実です。
外資コンサルに合わない人は相当な努力を覚悟で入社して欲しい
例えば、これまで事業会社で営業マンとして活躍しておられた方で、スタッフとして入社された方を考えてみましょう。
この方は、前職では非常に優秀で、人当たりも良く営業マンとして社内でも良い評価を受けておられました。
もっと広い視野で企業に関わりたいということで、コンサルティングファームに入社され、クライアントとの対話や、コミュニケーションは非常にレベルが高く、存在感を発揮していました。
しかし、コンサルタントの仕事は非常に短い時間の中で、論理的に考えを積み上げ、細かい分析を丁寧に進め、結論を出していくというステップを踏んでいきますが、なかなかうまくいかず、精神的にもストレスを感じておられました。
もちろん努力家で非常に努力されていましたが、どうしても細かい資料のこだわりや、緻密につみあげていく、という点で苦手意識があり、非常に労働時間も長く、社内評価も上がりづらい状態になっていました。
チャレンジしたいと思うなら入社してみよう
この方の場合は、コンサルタントとして働くことは幸せなのでしょうか?クライアントフェイシングは非常に重要ですが、労働時間の大半が、緻密に調査したり、考えたりする仕事ですので、他の業界の方がより輝けるかもしれません。
もちろん、苦手なとこを鍛えていくという考え方もあります。
しかし、非常に特殊な業界ですし、自分が輝ける企業で働く方が、結果的に収入アップや、仕事の楽しさにつながるはずですので、今一度、自分に合うのかどうか、強みが生きるのかどうかという視点で考えてみてほしいと思います。
それでも入社したい気持ちが強い方は是非、コンサルタントになって頑張って欲しいと思います。
オススメ記事:外資系コンサルへの転職・就職を狙う方がまず始めるべきこと
2.コンサルタントに転職するためのステップ
コンサルタントに転職することを決めたら、ぜひやっていただきたい3つのステップがあります。
- 18時に帰るキャラを作る
- エージェントに登録する
- 面接対策をする
この3つをすることで、転職活動は非常にスムーズになると思います。
18時に帰るキャラを作る
コンサルタントに転職するためのステップ1は、18時に帰るキャラを作ることです。
18時に帰るキャラを作ることで、転職に向けた準備の時間を確保する、面接に行っても怪しまれない状態を作流ことができるので、非常にスムーズに転職活動がで切る環境を整えることができます。
もちろん、みなさんは毎日遅くまで仕事を頑張っておられる、ということも重々承知ですので、そのコツをご紹介します。
- 仕事のデッドラインをしっかり握る
- 朝型の生活に変える
仕事を振られた段階で仕事のデッドラインをしっかり握ることで、今日何をしないといけないか、明日何をしないといけないか、ということが明確になるので、その仕事が終われば即帰ることが出来ます。
早く帰っても期限はしっかり守っている、という印象を周囲に与えることで、早く帰ってもあいつはしっかり仕事しているな、と思ってもらうことが出来ます。
朝型の生活に変えることに関しては、これまで残業していた分の時間を朝に回すということです。朝にこれまで残業時にしていたい仕事をこなせるので、仕事量を変えずとも18時に帰ることが出来ると思います。
また、早朝から仕事をしていると、朝早くからしっかり仕事をしているイメージを作ることができ流ので、早く帰っても問題のない環境が出来てきます。
エージェントに登録する
コンサルタントに転職するためのステップ2は、エージェントに登録します。エージェントは、コンコードやアクシスコンサルティング、ムービンなど、コンサルティングファームや投資銀行などのプロフェッショナルファームに強いエージェントに登録してみてください。(調べればすぐにでるので、調べてみてね)
エージェントに登録すメリットとしては、
- どんなポジションがあるのか知れる
- 面接で出る可能性のある問題や、筆記試験の対策も無料でしてくれる
- 職務経歴書の添削をしてくれる
- 転職市場の動向を教えてくれたり、相談に乗ってくれる
今すぐ転職する気が無くてもひとまず登録しておいて、情報を収集しておくのが良いのでは無いでしょうか。
また、ポイントとしては、複数のエージェントに登録することをお勧めします。転職エージェントも扱う案件が微妙に違いますし、何より、担当者と合う合わないがあるので、複数のエージェントに登録して、ご自身に合うエージェントを選択することが、転職成功に向けては大切です。
登録するのも会うのも無料ですから情報収集がてらに積極的に活用されるのが良いかと思います。
参考)コンサルや投資銀行などのプロフェッショナルファームへの転職に特化しているエージェント
面接対策をする
コンサルタントに転職するためのステップ3は、面接対策をすることです。
コンサルティングファームの面接は、ケース式面接という独特の面接形式ですので、対策が必要です。(東大、大企業、MBAみたいな人はいらないかもしれませんが・・・)面接の内容としては大きく2つのパターンがあります。
- フェルミ推定
- ビジネスケース
フェルミ推定とは?
フェルミ推定とは、「日本にある温泉の数は?」、「ファストフード業界の市場規模は?」と行った質問に対して、一般常識とロジックを活用して答えを出していくタイプの面接です。
フェルミ推定は、次のビジネスケースとセットで出されたりする場合もあります。例えば、「31アイスクリームの売上を算出しなさい。さらに、売上を上げるにどうすべきか?」と行った形で出題されたり、「冬の売上を上げるために、学生に対して新たな新製品を提供することです」という施策を提言した際に、「そのインパクトどれくらいあるの?」という形で出題されることもあります。
ご参考:ケース面接対策はこちらから
ビジネスケースとは?
ビジネスケースとは、「31アイスクリームの売上を2倍にするには?」、「本屋の売上を上げるには?」と行った質問に対して、論理的に答えていくパターンの面接です。
基本的なパターンは、問題を提示された後、10分〜15分ほど時間を与えられます。そこで、課題の特定と、課題に対する打ち手を検討し、その結果を報告する。その内容について、面接官とディスカッションすることになります。
この2つのパターンの面接に対してしっかり準備をしておくことが、厳しいコンサルティングファームの面接の突破に繋がりますので、ぜひ準備を進めていただければと思います。
ご参考:ケース面接対策講座
3.まとめ
本記事で解説してきたことを最後にまとめておきます。
・コンサルタントに転職する前に考えるべき3つのこと
1.ワークライフバランスをどの程度確保したいか?
2.将来成し遂げたいことはコンサルティングファームで実現できるのか?
3.自分の強みはコンサルティングファームで生かせるのか?
・転職活動のステップ
1.仕事の締切のコントロールと、朝型生活で、18字に帰るキャラを作る
2.エージェントに登録し、自分に合う担当を見つける
3.面接対策をする(フェルミ推定と、ケース面接対策で頭の使い方を学ぶ)
早速実践してみてくださいね